むっちり可愛いは健康の敵!?|ハムスターが太るとかかりやすくなる病気とは?
2024.06.18
むっちり可愛いは健康の敵!?|ハムスターが太るとかかりやすくなる病気とは?
まるまると太ったハムスターはおまんじゅうのようでとても愛らしく、またひまわりの種を両手で大事そうに持って食べる姿はずっと見ていたくなるほどかわいらしいですよね。
しかし、肥満は様々な病気のリスクを高めることをご存じでしょうか。
今回は肥満のハムスターに起こりやすい病気についてご紹介します。
■目次
1.どのような病気にかかりやすくなるのか
2.ハムスターの肥満を防ぐには
3.まとめ
皮膚病
太りすぎにより毛づくろいが行き届かなかったり、たるんだ皮膚が床に擦れて傷ができたりすることで皮膚炎を発症しやすくなります。皮膚炎による痒みや不快感から食欲が減退すると、体の小さなハムスターは一気に衰弱してしまうため注意が必要です。
糖尿病
食べすぎにより高血糖状態が続くと体内のインスリンが効きにくくなり、糖尿病を発症します。本来であれば血糖値の変動を数時間おきにモニタリングしてインスリンを注射しコントロールしなければならない疾患ですが、ハムスターの場合は採血自体が困難なため、治療のハードルが高いです。そのため糖尿病を発症しないようにすることが大切です。
心臓病
肥満による血圧の上昇は心臓に負担がかかり、心臓病のリスクを増大させます。心疾患の診断にはエコー検査が有効ですが、ハムスターの心エコーは手技的に非常に難しく、行える病院が限られているため、診断や治療は困難です。
ハムスターの肥満による疾患は、いずれも肥満の予防により発症を防ぐことが重要です。
そのためにまず大切なのが食事管理です。特にひまわりの種などの種子類やビスケットなどの菓子類は肥満の原因になりやすいため極力控えましょう。
これらは肥満だけでなく高脂血症や脂肪肝の原因にもなります。
またハムスターは頬袋に溜め込んでいるだけで実際には食べていないことや、溜め込んでいるうちに中の食べ物が腐ってしまうこともあるため、日頃の食生活をよく観察し、体調不良時の原因の見極めに繋げることが重要です。
食事の他に運動も大切です。本来野生のハムスターは1日に10km以上も移動するといわれており、ペットとして飼育されているハムスターは必然的に運動不足となってしまいます。
近年では、回し車や滑車の改良により骨折などの事故も起こりにくくなっているため、積極的に運動させましょう。
ハムスターの肥満はさまざまな病気を引き起こす要因になります。もともと数十グラムしかない子たちであるため、急激な減量には気を付け、徐々に体重を落とすようにしましょう。
肥満かどうか心配な場合や減量の方法について不安なことがある場合は、動物病院に相談しましょう。
埼玉県越谷市・吉川市・松伏町を中心に診察を行う おがわ動物病院
048-992-2299
診療案内はこちらから