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犬が耳を掻きむしる!|犬の外耳炎について

2024.08.20

犬が耳を掻きむしる!|犬の外耳炎について

犬の耳は外側から外耳、中耳、内耳の3つに分けられ、このうち外耳は耳の入り口から鼓膜までの部分を指します。

 

外耳炎はこの部分に発生する炎症で、耳に痒みや痛みが生じるため、耳を振る、掻くなどの症状が見られます。外耳炎が悪化すると中耳や内耳にも炎症や感染が広がるため、普段から愛犬の耳の状態を確認し、早めに治療を行うことが大切です。

 

今回は犬の外耳炎について、原因や症状、治療方法などをご紹介します。

 

 

■目次
1.原因
2.外耳炎になりやすい犬の特徴
3.症状
4.診断方法
5.治療方法
6.予防とご家庭での注意点
7.まとめ

 

 

原因

犬の外耳炎では細菌や真菌が増殖しますが、通常であれば耳の表面に細菌や真菌がいても炎症を起こすほどには増殖しません。
しかし、以下が原因で細菌や真菌が増殖することがあります。

 

アレルギー
基礎疾患や高齢などで免疫が弱っている犬
免疫が未発達の子犬
耳への異物の混入
寄生虫

 

食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の犬は、皮膚炎や外耳炎になりやすい体質を持っています。

 

 

また、基礎疾患や高齢により免疫が弱っている犬や免疫がまだ安定していない子犬は、外耳の皮膚のバリア機能が低く、細菌や真菌に感染しやすくなります。
その他にも、耳の中に入った異物(虫や植物の種)などが刺激となり、外耳炎を起こすこともあります。
さらに、ミミヒゼンダニなどにより、強い痒みを伴う外耳炎を起こします。

 

 

 

外耳炎になりやすい犬の特徴

犬の外耳はL字型で、人間と比べると熱や湿気がこもりやすく、細菌や真菌が増殖しやすい環境のため、外耳炎を起こしやすいです。
特に以下の特徴を持つ犬は、外耳炎になりやすいです。

 

・垂れ耳
・長毛種
・耳道内に毛が生えている
・耳道が狭い

 

当院では、垂れ耳の犬や柴犬のような毛量の多い犬種に外耳炎症例が多く見られます

 

 

 

 

症状

外耳炎を起こすと、以下のような症状が見られます。

 

耳を掻く、振る、床や壁などにこすり付ける
耳を触ろうとすると嫌がる、怒る
外耳や耳介が赤い、腫れている
耳の付け根が熱い
耳から悪臭がする
耳垢が増える

 

 

 

 

その他にも外耳炎は耳に痒み、痛み、違和感などが見られるため、耳を気にする仕草をします。
痛みが強いと飼い主様が手を近づけるだけで怒ることもあります。
耳の穴を見たときにきれいに見えても、普段よりも臭いようであれば、内部で外耳炎が起きている可能性があります。

 

耳垢は、細菌感染では黄色い耳垢が、真菌やミミヒゼンダニでは黒い耳垢が大量に溜まります。

 

 

 

診断方法

外耳炎が疑われる場合は外耳を外側から観察するとともに、耳鏡という耳の奥を観察する器具で、外耳の状態を確認します。

 

また、耳垢の状態を確認するために顕微鏡検査を行い、耳垢に細菌、真菌(マラセチア)、ミミヒゼンダニがいないかを確認します。

 

 

外耳炎が重症の場合や再発している場合は、必要に応じてアレルギー検査や基礎疾患を疑って内分泌検査などを提案することもあります。

 

また、耳道内に毛が多く生えている犬種では、耳毛を抜く処置を行う場合があります。

 

 

 

治療方法

外耳炎の治療では、炎症が出始めた段階でしっかりと治療を行うことが重要です。
治療では耳垢や外耳の汚れを奥までしっかりと掃除したうえで、検査結果に基づいてステロイド、ネプトラ、オスルニアといった、抗炎症剤や抗菌剤、抗真菌剤の点耳薬や内服薬で投薬治療を行います。

 

 

炎症がひどく、耳を触ると嫌がる場合は無理に耳掃除を行わず、まずは投薬治療で炎症を抑えてから、耳掃除や検査を行います。
炎症は投薬により一時的に治まりますが、原因に合わせた治療を行わないと根本的な問題が解決しないため、薬の効果が切れると再発します
そのため、炎症が治まったからといって治療を止めるのではなく、検査で原因を突き止め、それに応じた治療を行うことが重要です。

 

なお、重症の場合は外科処置が必要なこともあります。

 

 

 

予防とご家庭での注意点
外耳に汚れや湿気、熱が溜まると、細菌や真菌が増殖しやすくなります。そのため、定期的に耳のケアを行い、清潔に保つことが大切です。
ただし、耳掃除をやりすぎたり、間違った方法で行ったりすると、逆に外耳炎を引き起こしてしまうことがあります。そのため、ご家庭で耳掃除を行う際は、まず獣医師の指示を仰ぐようにしましょう。

 

アレルギーがある犬の場合は食事管理や環境整備などで、アレルギーの管理を行いましょう。

 

 

 

まとめ

今回は、犬の外耳炎についてご紹介しました。
外耳炎は犬に不快感を与えるだけでなく、炎症が中耳や内耳に広がり、外科処置が必要になるケースにまで悪化することもあるため、早期発見と早期治療が重要です。

 

ご家庭では、外耳炎を起こしていることに気づかないケースもあるため、1~2ヶ月に一回ほど、定期的な診察を受けることを推奨します。

 

 

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