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暑い季節に特に注意!|犬と猫の中毒とその対応について

2024.09.26

暑い季節に特に注意!|犬と猫の中毒とその対応について

 

人間にとって安全な食べ物でも、犬や猫には中毒を起こすものがあり、なかには急激に衰弱して命を落としてしまうことがあります。特に暑い季節は食べ物が痛むスピードが早く、人間も動物も食中毒のリスクも高まります。また、動物は人間よりも丈夫だと思っている方もいますが人間にとって危険なものは、動物にとっても危険です。

今回は犬や猫の中毒について、特に暑い季節に注意していただきたいことを中心にご紹介します。

 

 

■目次
1.犬や猫の食中毒
2.犬や猫に中毒を起こす食品や植物
3.暑い季節に特に注意すべき中毒の原因
4.症状
5.予防策
6.中毒が疑われる場合の応急処置
7.治療方法
8.まとめ

 

 

犬や猫の食中毒

人間と同様に、犬や猫も腐った食品を食べると食中毒になります。

 


食中毒とは、食品についた有毒な物質を食べることで嘔吐や下痢などを起こすことです。食中毒を起こす主な細菌はサルモネラ、カンピロバクター、ウェルシュ菌などで、これらの細菌が出す毒素が中毒の原因となります。

 

食品には通常、ごく少量の菌が含まれていることがありますが、室温に長時間放置すると、食中毒を引き起こすレベルまで菌が増殖することがあります。特に暑い季節は菌の増殖のスピードが早まるため、人間でも食中毒のリスクが高まります。

 

さらに、痛んだ食品や腐敗した生ごみにはボツリヌス菌が多く含まれていることがあり、犬や猫がゴミ箱をあさる際にこれらの菌を大量に摂取してしまうと、ボツリヌス中毒にかかる危険性があります。

 

 

 

犬や猫に中毒を起こす食品や植物

犬や猫が中毒を起こす代表的な食品は、主に以下が挙げられます。

 

・ネギ科の植物(タマネギ、長ネギ、らっきょう、ニラ、ニンニクなど)
・ぶどう・干しぶどう
・チョコレート
・アボカド
・魚介類
・キシリトール
・カフェインやアルコールを含むもの など

 

また、夏によく見られる植物で中毒を起こすものは、以下が挙げられます。

 

・ユリ科(ユリ、チューリップ、ヒヤシンスなど)
・アサガオ
・アジサイ
・オシロイバナ
・ハイビスカス
・ヒガンバナ など

 

ほかにも、殺鼠剤や殺虫剤、除草剤、人間用の痛み止めに含まれるアセトアミノフェンによる中毒も報告されています。

 

 

 

暑い季節に特に注意すべき中毒の原因

前述したように、暑い季節は室温が高く、食品の菌が増殖しやすいです。特に生肉や乳製品など腐りやすい食材には注意が必要です。また、食材は冷蔵庫で保存し、食事が終わったらすぐに下げ、食べるのに時間がかかる場合でも、置きっぱなしにすることは避けましょう。

 

暑い季節はバーベキューなど屋外で食事をする機会が増える方もいますが、こうしたシーンでの犬や猫での中毒事例も多く見られています。例えば生焼けの肉、タレに含まれるネギやニンニク、魚介類による中毒などが原因で中毒を引き起こすため、絶対に与えないように注意してください。

 

 

ほかにも、焼き鳥の串を誤飲してしまうケースも報告されているため、バーベキューをする際は犬から目を離さない、お裾分けはしないように心がけましょう。

 

さらに、飲み水に菌が繁殖して食中毒を起こすこともあります。
そのため、飲み水はこまめに交換し、給水器はこまめに洗うようにしましょう。

 

 

 

症状

中毒の症状は食べたものにより異なりますが、多くは嘔吐や腹痛、下痢などの消化器症状を起こします。症状はやがて治ることもあれば、ぐったりして動かなくなり、けいれんするなどの重篤なケースもあります。

 

 

タマネギによる中毒では重度の貧血により歯茎の粘膜が白っぽくなったり、尿が赤くなったり、白目が黄色っぽくなったりと、消化器症状を示さない場合もあります。
また、ボツリヌス中毒では後ろ足から頭に広がる麻痺症状が見られます。

 

 

 

予防策

中毒の予防策としては、以下が挙げられます。

 

適切な食品の保存方法

ペットフードに入っている肉や野菜は事前に加熱処理されているため、開封前であれば細菌はほぼいません。しかし、開封後は外から細菌が付着して繁殖し、空気に触れることで劣化するため、長時間おきっぱなしにするのはやめましょう。ドライフードであっても少量の水が含まれているため、菌がまったく繁殖しないわけではありません。

 

安全な水の提供

水は水道水であれば問題ないですが、ミネラルウォーターを与える場合は硬度の高いものは尿結石や腎結石の原因になるため、水は軟水を与えましょう。
アウトドアでは、川や沢の水を飲ませるのはやめましょう。寄生虫や有毒な細菌がいる場合があります。

 

屋外での注意点

キャンプやバーベキューなど屋外に連れて行く際は、犬や猫が誤飲誤食しないように目を離さないでください。また、おでかけの際は環境や食事の変化によりストレスで胃腸を弱めてしまうことがあります。そのため、お出かけ先では普段と同じものを与えてください。

 

 

 

中毒が疑われる場合の応急処置

中毒物質を摂取してしまった場合は、接種後から治療までの時間がその後の回復に大きく影響します。そのため、中毒の可能性がある場合はすぐに動物病院を受診することが重要です。

 

受診の際は、何を食べたのか、いつ食べたのか、どのような症状が見られているのかを詳しく伝えましょう。

 

 

また、応急処置としては吐かせる方法もありますが、食べたものによっては吐かせてはいけないものや吐かせた際に窒息するケースがあります。そのため、無理に吐かせようとするのはやめましょう

 

 

 

治療方法

中毒が疑われる場合は、体から中毒物質を排除するために以下の方法を行います。

 

・催吐処置(薬を使用して吐かせること)
・胃洗浄 など

 

また、活性炭を飲ませることで有毒物質を吸着させます。さらに輸液を行って血液循環を促進することで、毒素を薄めて尿から排泄しやすくする処置が行われます。

 

 

 

まとめ

人間にとって安全な食品でも犬や猫には中毒の原因になるものもあります。そのため、フード以外の食品を与える場合は、犬や猫に毒性がないものかどうかをしっかりと確認してください。

 

さらに、フードは暑い季節になると劣化しやすいため、できるだけ涼しい場所に保管し、開封後は冷蔵庫で保存すると安心です。

 

中毒の治療では、どれだけ早く対処できるかが命を左右します。旅行に動物を連れて行く際には、あらかじめ現地の動物病院を調べておき、万が一の事態に備えてすぐに受診できるように準備しておくことが重要です。

 


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