犬の糖尿病
2015.04.30
犬の糖尿病
<原因>
膵臓から血糖値を下げるホルモンである、インスリンの分泌が低下することによって起きます。
<発症>
中〜高齢に多く、雌雄差はほとんどありませんが、メスでは避妊手術をしていない犬に多いです。
<症状>
初期には、多飲・多尿・多食が見られます。症状が進行すると、元気消失・食欲低下・下痢・嘔吐・体重減少などが認められるようになり、高血糖の状態が持続すると白内障を引き起こすことがあります。
<診断>
血液検査:血糖値の確認。
尿検査:尿試験紙にて、尿糖の確認。悪化時にはケトン尿の出現。
ケトンとは??
インスリン不足で血糖をエネルギーとして利用できなくなった時に、脂肪を分解して糖を作ります。その際に生成される物質がケトンです。
インスリン不足で血糖をエネルギーとして利用できなくなった時に、脂肪を分解して糖を作ります。その際に生成される物質がケトンです。
<治療>
偏ったライフスタイルが原因で発症する人間の糖尿病の場合、治療は運動と食事管理が基本となるのに対し、犬の場合はインスリン分泌の低下が原因なので、ほとんどの場合でインスリン投与が必要となります。
<適切なインスリン量を決定するために>
・ 糖尿病は多食になり肥満傾向になるので、体重管理と必要カロリーを設定します。
・食後の高血糖を予防し、インスリン療法を安定させるためにドッグフードの種類を決定します。
・摂取カロリーとバランスのとれた運動をします。それによりインスリンの量を最小限にすることが出来ます。
<予防>
早期発見が大切です。
多飲・多食の症状に気がついたら早めの来院を!
また、雌は避妊手術をすることでリスクを減らすことが出来ます。