肛門腺炎
2013.04.09
肛門腺とは??
ワンちゃんやネコちゃんのお尻には、肛門嚢という袋が付いており、独特な臭いのする分泌液が入っています。この分泌液のことを肛門腺と言います。
肛門腺は通常、排便をする際や興奮した時に、導管という細い管を通って肛門の4時と8時の方向にある小さな穴からで出来ます。
ところが体質などにより、肛門腺を自力でうまく排出できない場合があります。そのままの状態で放っておくと、肛門嚢の中で肛門腺が貯まりすぎて炎症を起こし、以下のような症状が見られることがあります。
○ 発熱
○ 痛みによる元気消失
○ 肛門周囲の腫脹 など・・・
これを肛門腺炎と言います。
肛門腺炎に気がつかず症状が進行してしまった場合
腫脹部分に穴が開いてしまい、そこから出血や排膿をする事もあります!!
この状態を肛門嚢破裂と言います。
肛門嚢破裂を起こしてしまってもすぐに気づいてあげられれば、ほとんどの場合は通院治療で治ります。しかし、気がつかずに症状が進行してひどく悪化してしまうと手術が必要になることもあります。
どちらにしても、肛門嚢が破裂してしまうと、とても痛いです。
(お尻が痛くてご飯も食べられない・・・と言う子も居るくらいです!)
そのような状態にさせないためにも、普段から気を付けるようにしてあげましょう。
※写真は肛門腺破裂の初期段階。肛門の斜め下の皮膚が赤くなっている。
肛門腺が貯まっているサイン
以下のような行動が見られたら、肛門腺が貯まりすぎているかもしれません。
早めに絞ってあげましょう。
○ 肛門周囲を舐める・咬む
○ 肛門を床にすりつけて歩く
○ 自分の尾を追いかけてグルグル回る
○ 尾を下げたままにしている
○ おしり周辺を触ると痛がったり、怒ったりする
(貯まりやすい体質のワンちゃんやネコちゃんは、定期的に絞ってあげるようにしましょう。)
お家で上手に絞れない場合はご来院下さい。