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猫の甲状腺機能亢進症┃鳴き声や顔つきの変化が見られたら

2023.11.25

猫の甲状腺機能亢進症という病気をご存じでしょうか?
甲状腺とは喉のあたりにある小さな臓器で、トリヨードサイロニン (T3)とサイロキシン (T4)という2種類の甲状腺ホルモンを分泌しています。また、この甲状腺ホルモンは全身の細胞に作用し、新陳代謝機能を高めることで生命維持に重要な働きを担っています。
猫の甲状腺機能亢進症は、様々な原因で甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう疾患のことです。

今回は、猫の甲状腺機能亢進症について解説します。

 

■目次
1.症状
2.原因
3.治療法
4.予防法
5.まとめ

 

症状

過剰に分泌された甲状腺ホルモンによって、下記のような様々な症状が引き起こされます。

・活動性が亢進する
・体重減少
・食欲が増す
・水を大量に飲み、尿量が増加する
・嘔吐や下痢
・毛づやが悪くなる
・心拍数の増加や高血圧   など

「元気があり、よく食べるのに痩せてくる」というのが特徴的な症状になります。さらに、興奮し鳴き声が大きくなったり、夜鳴きがひどくなったりすることがあります。また、顔つきも普段のリラックスした様子から、常に注意を払っているような目を細める様子も見られる場合があります。


原因

猫の甲状腺機能亢進症の主な原因は、甲状腺の結節性過形成 (甲状腺が良性に腫大する状態)や腺腫、腺癌です。
腺腫は良性腫瘍、腺癌は悪性腫瘍であり無制限に増殖したり、血液やリンパに乗って全身に転移します。

猫の甲状腺機能亢進症の95%以上は良性の腺腫であると言われていますが、腺癌である可能性もあるため注意が必要です。


治療法

猫の甲状腺機能亢進症の治療法としては以下が挙げられます。

・チアマゾールなどの抗甲状腺薬を用いた内科療法
・腫大した甲状腺を手術で摘出する外科療法
・特定の療法食を提供する食事療法

甲状腺機能亢進症で血流が促進することによって隠されていた慢性腎臓病が、甲状腺機能亢進症の治療を開始したことで明らかになることもあります。この場合は、患者のQOL(生活の質)を第一に考慮した上で甲状腺機能亢進症と慢性腎臓病の双方の治療を行います。

腎臓病についてこちらの記事でも紹介しています。


予防法

残念ながら、現時点では猫の甲状腺機能亢進症の予防法はありません
定期的な健康診断を受けることで、猫の甲状腺機能亢進症や慢性腎臓病などの猫に多い病気を早期発見することができます。


まとめ

猫の甲状腺機能亢進症は過剰に分泌された甲状腺ホルモンが原因で多様な症状を示します。高齢の猫での発生が多いため、定期的に動物病院で健康診断を受け、甲状腺機能亢進症やその他の病気を早期に発見し治療することが大切です。

高齢の猫に多い病気についてはこちらをご覧ください。


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