猫のおしっこトラブル?┃冬は特になりやすい泌尿器疾患について
2024.01.10
おしっこトラブル
愛猫が突然、いつもとは異なる場所で排尿を始めたらどう思いますか?猫の行動には多くのメッセージが隠されており、それが泌尿器系の問題を示している可能性があります。猫の健康を守るためには、泌尿器疾患の初期サインを見逃さないことが重要です。
今回は、猫の泌尿器疾患に関する症状や病気、治療法について解説します。
■目次
1.泌尿器疾患の様々な症状
2.よくある病気
3.泌尿器疾患の診断、治療について
4.予防やご家庭での注意点
5.まとめ
泌尿器疾患の様々な症状
猫の泌尿器疾患には様々な症状がありますが、初期段階では見落とされやすいことが多いです。以下が、猫の泌尿器疾患に関連する代表的な症状です。
・頻尿
・血尿
・膿尿
・排尿時の痛みや困難
・不適切な場所での排尿
・あまり尿が出ない
・尿の色や臭いの変化
・多飲・多尿 など
どこから多飲・多尿なのか?測定方法についてこちらで詳しく解説しています
また、食欲不振や活動量の減少、嘔吐など、健康状態の変化も泌尿器疾患のサインとなり得ます。
よくある病気
冬場に多発する特発性膀胱炎や、腎結石、膀胱結石、尿道結石、尿管結石などの尿石症、若齢時に発見されることの多い先天性腎疾患、高齢猫に多い慢性腎不全などがあります。
慢性腎臓病についてこちらで詳しく解説しています
泌尿器疾患の診断、治療について
泌尿器疾患の診断には、尿検査はもちろんのこと、血液検査、泌尿器や腎臓など腹部全体をレントゲン検査や超音波検査で診ることも必要です。
現在では、レントゲン装置や超音波機器の解像度が良くなっており、昔は発見しづらかった異常も発見しやすくなっています。
治療には、抗生剤の投与といった内科療法や疾患に応じた食事に変更する食事療法などが主です。
ただ、尿道(膀胱から出口までの管)に結石が詰まり尿道閉塞を起こすと、手術が必要になる場合があります。
また、慢性腎不全の場合には、投薬や食事療法に加え、点滴が必要になることもあります。
予防やご家庭での注意点
水分摂取は尿の濃度を薄め、尿路結石や結晶の形成リスクを減らすため、清潔な水を複数箇所に設置し、いつでも水が飲める環境を作りましょう。水だけでなく水分含有量の高いウェットフードを与えることも一つの方法です。
また、日頃から愛猫の様子をよく観察し、排尿回数が増えたり飲水量が増えたり、尿の変化など気になることがあれば早目に動物病院を受診してください。
まとめ
猫の一番近くにいる飼い主様が日頃から水や食事、トイレのチェックをしてあげて、異常に気付いてあげられることが一番理想的です。また、愛猫を泌尿器系の疾患から守るために、定期的な健康診断を受けるようにしましょう。
埼玉県越谷市・吉川市・松伏町を中心に診察を行う おがわ動物病院
048-992-2299
診療案内はこちらから